ダックスフンドの分離不安
お留守番ができない・・・
最近、犬の分離不安が問題に取り上げられています。
分離不安を起こさないようにするためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
●分離不安とは●
お留守番ができないという症状です。
ひとりぼっちになると「過剰に吠える」「不適切な排便、排尿」「破壊」といった行動が代表的です。
なりやすい犬は、「母犬と離されるのが早すぎた犬」、「依存心の高いメス犬」に多い行動です。
特筆すべきは、これらの行動が「わざと」「あてつけで」行われているのではなく、
寂しさというストレスを回避するための物質によって、生理的に行われている点です。
分離不安症の犬は、不安に関与する「セロトニン」という脳内の物質の作用が弱いということがわかっています。
このことは、「叱ってしつけても絶対に治らない」といったことを示しています。
●購入前の注意●
犬の行動学では、犬は最低でも生後60日間は、母と兄弟とともに過ごさなければならないとされています。
子犬に歯が生えて、離乳食を食べるようになるのは、生後40日で充分であることもありますが、
肉体的な自立(離乳)と、精神的な自立とは別のものと考えねばなりません。
生後60日をまたずに、母犬や兄弟から離された子犬は、精神的発達段階が中途のまま、
新しい環境にさらされてしまいます。
この一番デリケートで重要な時期にを失ってしまうことは、その後の行動までも決定づけてしまうこともあります。
もしも、精神的に安定度の高いダックスフントの子犬を求めようとするならば、生後わずか40日程で
ペットショップのショーケースに入れられていた子犬ではなく、最低60日まで、充分に母犬と兄弟とともに
過ごした子犬を選ぶにこしたことはありません。
もしも、60日以前に、子犬を入手した場合は、母犬になりかわって、
子犬の正常な精神発達を促してあげるための配慮が必要です。
具体的には、譲り受けた子犬を、誰もいない部屋にひとりぼっちで置き去りにして飼うことはお勧めできません。
「寂しさに慣らしてお留守番の練習」は、少しずつ段階をおって、精神的な自立とともにおこなわれるべきです。
幼い頃「さみしい」という気持がトラウマとなってしまった犬は、その後、
「分離不安」という問題行動に直結するからです。
まずは、人がいるリビングルームなどに犬の居場所をつくってやり、夜眠るときは、枕元に連れていって、
鳴いたときに「よしよし」となだめてあげるといったことが必要です。
また、日中だれもいなくなってしまう家庭の場合は、
いきなり幼い子犬がひとりぼっちで長時間おかれてしまうわけですから、
離乳直後の精神的発達が不十分な子犬を充分ケアしてあげることは不可能でしょう。
●分離不安にならないために●
外出をする30分前から、犬に注意を向けてはいけません。
遊んだり、触ったり、餌を与えたり、声をかけてはいけません。
ドアを出るときは、さりげなく、犬の注意をひかないように立ち去って下さい。
おやつや囓る物を置いてゆくだけでは、何度かは気を紛らわすことにはなるかもしれませんが、
この問題行動を持つ犬の決定的解決にはなりません。
囓る物に犬の嫌いなにおいや味を塗っても、対象物がかわるだけで、やはり根本的な解決にはなりません。
帰宅したときは、「だだいま」と声をかける以外は、しばらく犬を無視してください。
もし、留守中になにか失敗していることを発見しても、絶対に指摘せず、見て見ぬ振りをしてください。
叱ることは、ますます問題を複雑化して悪化させます。
後片づけは犬に見せないように行って下さい。
●快適にお留守番させるために●
犬は空腹だと精神安定度が悪くなるため、必要なら事前に食事をさせて下さい。
犬が落ち着いて眠れる場所を与えて下さい。
普段から、出入り自由なクレートやかごなどを、犬がリラックスできる場所に置いて、
落ち着いていられるスペースを準備しておきましょう。
外出の前に、飼い主が脱いだ寝間着などをその中に一枚いれてゆくのも有効です。
ラジオや音楽などをかけてゆくのもよいでしょう。
お留守番の時だけにサークルに入れていて、サークル内のものをぐちゃぐちゃにしてしまう場合は、
「サークルでおとなしく待つ」というトレーニングではなく、「サークルから出す」というトレーニングから
始めなければなりません。
なぜならば、サークルに入っているがために、起こる行動であるからです。
